この宿には二つの顔がある。山の上はこのとおりこれといった特徴のない温泉旅館で、そこそこ新しく快適ではあるが正直面白みはない。
雰囲気抜群なのはやはり下、昭和丸出し湯治宿風の本館。一人の時は悩むことなくこちらに逗留するが、幼児年寄り連れでは少々難易度が高い。
上の写真右の三階建て、茶色の一階部分が昭和初期建設の元禄の湯。NaCa塩化物・硫酸塩泉、無味無臭42-43度。足元からこんこんと源泉を注入、盛大にオーバーフローさせている。特徴のある泉質ではないが、絶妙なサイズのセパレート浴槽が常にベストの温度と鮮度を維持している。(浴室写真のみ2011年撮影)
帰りは群馬県西部の山間部をまっすぐ南下して碓氷峠を目指したが、なぜか横川駅に旧型客車のSL列車が止まっていたので衝動乗り。足かけ二日間、昭和の香りを堪能した。群馬は楽しい。