2014年12月31日水曜日

五色温泉五色の湯旅館

ここ数年続いている単純硫黄泉ブームもどうやらひとつの結論を得たようで、酸性ではない、できるだけ硫黄分の濃い硫黄泉の理想形を見つけた。HS-イオンとH2Sの合計が30mg超、雰囲気も抜群の湯小屋。放っておくと45度超、湯もみするか水で埋めるかしないとちょっと入れない。


新鮮なうちは黒っぽい透明、かき混ぜられ空気に触れると徐々に濁っていく。単純泉とはいえかなり硫酸塩泉(石膏泉)気味なので、緑色がかるのは納得の仕様。


年末年始はこのとおりの大雪で、近所のスキー場で遊ぶにはこの上ない条件だったが、


屋根のない野天風呂は開店休業状態(せめて笠くらい常備してくれれば・・・)。ドカ雪直前に一度だけ夜中に入ったが、タヌキが現れたのにはびっくりした。湯温は40度前後、真冬以外ならこちらがメインだろう。


2014年11月23日日曜日

沢渡温泉龍鳴館

年に一度の沢渡温泉、たまには別の宿にしようということで今回は龍鳴館を選択。いつものまるほん旅館とは共同浴場を挟んでお隣同士、ということは当然お湯もまったく同じ。CaNa硫酸塩塩化物泉、42度。


だがしかし、この大浴場は循環ろ過のため硫化水素臭がすっかり飛んでしまっており、本物の源泉かけ流しは狭くて風情も何もない貸切風呂に限られてしまう。共同浴場をメインにするつもりであれば内湯はどうでもいいと言えなくもないが、隣りの旅館に素晴らしい湯小屋があると知っている分・・・浮気はよろしくないというありがちなお話しでした。

2014年8月29日金曜日

野沢温泉熊の手洗湯・真湯・滝の湯

野沢の外湯は43度オーバーが基本でどれも熱く、いくら温泉好きに育てたとはいえ3歳の娘には少々きつい。そこで熊の手洗い湯。野沢では例外的にぬるい、40度ちょっとの単純硫黄泉。透明、やや硫化水素臭あり。分析表を見ると他の源泉を半分に割ったような泉質なので、湧出直前に地下水と混ざっているのだろう。


ぬるさのおかげか立地のせいか、ここは昼間から爺様方で混雑していた。以後嫁子供ほったらかしで湯温を気にせず、できるだけ人の少なそうな周縁部の共同浴場を回ってみることにする。


3湯目は真湯、乳白色で硫化水素臭の強い単純硫黄泉、43~44度。これでも十分熱いが、数年前に朝一で入った時には45度を軽く超えていてかけ湯がやっとだった。泉源は独自の真湯源泉、ここが野沢で一番の泉質だと思う。


最後はもっとも温泉街から離れている滝の湯、坂の上の麻釜の泉源からさらに山道を登った先にある。


鮮やかな緑色のお湯が感動的な小さなタイル浴槽。やはり熱く43~44度、硫化水素臭も強い。分析表には単純硫黄泉とあるが、数値を素直に読めば含硫黄Na硫酸塩塩化物泉となるはず。ここも独自源泉。


以上、4湯(+宿の内湯)で今回は終了。観光協会の外湯マップを改めて確認してみたら見事にみんな端っこ。そういえば大湯にすら入らなかったが、どれも個性的なお湯ばかりだったので良しとする。

2014年8月28日木曜日

野沢温泉住吉屋・麻釜の湯

8月最後に急遽取ったミニ夏休みは、気温がガクンと下がり運よく温泉日和となった。しかも平日という好条件をフル活用し、シーズン中にはなかなか予約の取れない、野沢温泉の住吉屋に連泊することにした。


麻釜の泉源目の前という立地にも関わらず、住吉屋の内湯は意外なことに自家源泉だった。含硫黄NaCa硫酸塩泉、時間によって41~43度。薄緑透明でほんのり硫化水素臭あり。天井の高い造りと古風なタイル張りがいかにも老舗旅館の風格。


到着ひと風呂めには感動もしたのだが、加水しているのか、外湯に比べて薄味なのが惜しい(湯疲れしたときの骨休め用、と贅沢なことを言ってみる)。というわけで野沢のメインはやっぱり外湯。まずは住吉屋から坂を下り、最寄りの麻釜の湯へ。


ほんのり緑色でやや白濁した、含硫黄NaCa硫酸塩泉、43度。硫化水素臭強く、ガリっとした金属味もあり。中心街から外れているおかげで混雑しないが、素っ気ない雰囲気はどちらかと言えば地元向け仕様。


(続く)

2014年2月28日金曜日

四万温泉積善館

この宿には二つの顔がある。山の上はこのとおりこれといった特徴のない温泉旅館で、そこそこ新しく快適ではあるが正直面白みはない。


雰囲気抜群なのはやはり下、昭和丸出し湯治宿風の本館。一人の時は悩むことなくこちらに逗留するが、幼児年寄り連れでは少々難易度が高い。


上の写真右の三階建て、茶色の一階部分が昭和初期建設の元禄の湯。NaCa塩化物・硫酸塩泉、無味無臭42-43度。足元からこんこんと源泉を注入、盛大にオーバーフローさせている。特徴のある泉質ではないが、絶妙なサイズのセパレート浴槽が常にベストの温度と鮮度を維持している。(浴室写真のみ2011年撮影)


帰りは群馬県西部の山間部をまっすぐ南下して碓氷峠を目指したが、なぜか横川駅に旧型客車のSL列車が止まっていたので衝動乗り。足かけ二日間、昭和の香りを堪能した。群馬は楽しい。


2014年1月1日水曜日

葛温泉高瀬館

正月はやはり雪と温泉。安曇野を越え大町まで行っても乾燥路が続いていたが、さすがに山峡を30分登った葛温泉は雪に埋もれていた。飾り気のない山の一軒宿だが客室はさほど古びておらず、卓球室もあり連泊でも退屈しない。もっとも夜8時ごろまで日帰り客で繁盛しており、静けさはない。


湯量豊富な熱い湯は、ほんのり硫化水素臭の単純泉。時間によって差はあるが「あつめ」浴槽45度、「ぬるめ」も43度はありほとんど差はない。


源泉が70~80度と高温のため、池のような広さの露天風呂にも十分入れる。降雪時は笠をかぶっての入浴。真冬の露天は外気で顔が肌荒れするのでほどほどで切り上げるのが吉。


貸切家族風呂は窓を開け放っているおかげで42度程度、子供でも入れる。外来は大人2名で3000円となかなか強気、宿泊客は無料。


帰りは渋滞対策のため桃の木温泉まで戻って一泊したが、八王子からの実走行が3時間少々であれば直行直帰の三連泊でもよかったか。